・・・・・・・・・・・・あ!




「そうだっ!ここどこ?!」


「春の川のほとりゴン。」


「へ。」



春の川のほとり・・・?




「ここ、そういう地名なの?」


「地名ー?

あれ、地名はなんだったっけゴン。」


「ちょっと待ってカンね。今“探してる”から。

んーと・・・リュニャ国ナグリー地方の小さな村、ソウェイユに流れる名もなき川のほとり・・・らしいカン。」


「りゅ、リュニャ国?!」




って、確かこの国・・・パロンと今戦争中の、パロンよりずっと北に位置する雪国じゃなかったっけ?


パロンがぐいぐい攻めてて、こんなのほほんとした雰囲気なはずないと思うんだけど・・・。

それに、雪国なのにこんなに暖かいなんて・・・どういうこと?




んー?と首を捻っていると。




「客人かゲン。」



野太い声が後ろから聞こえて、振り返れば。



凛々しすぎる野太い眉毛をもつ、つり目のハンマーがでーんとばかりに立っていた。

存在感ハンパねぇ・・・。