あたしったら、なんだか額に汗が浮かんできちゃったゾ☆
脳内でちょっとぶりっ子してると、老人はあたしから視線を逸らせて、呟いた。


「・・・リア・・・・・・。はっ、馬鹿らしい。」

皮肉気な口調。苦々しげな声。



「馬鹿らしいって、何がですか?」

思わず聞けば、老人は、どこか虚ろな目であたしを見た。


「わからぬか。」


「はい。なんのことやらサッパリ「全部だ‼︎!」・・・え?」


かぶさるようにして、老人が叫んだ言葉。
『全部』。

どういうこと?



「全部だよ、全部!何もかもが馬鹿らしい‼︎
なんだってそんな、そんな・・・。
お前は、お前の名前は、」






ーーーゴンッ‼︎‼︎


途中で、後頭部に物凄い衝撃がきた。



あ、れ・・・?

なん、か、視界が、霞む・・・・・・。





あぁ、あたし、続きを聴きたいのに。
老人の、名前さえ、聞けてないのにっ・・・。





霞む視界の中。

前のめりに倒れそうになったあたしを、誰かの手が、後ろから支えたように感じた。


ーーその手の温もりを、あたしは知ってる気がした。















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「・・・・・・んっ・・・。」

目を開けたら、大鍋の顔のドアップで、大鍋とバッチリ目が合った。



「おぉ、起きたゴン。」


「あ、はい。只今起きましたー」





って、ちょっと待て。