その勉強の内容は―――この世界と国についてだった。
その時のあたしは記憶を無くしていて、知識もゼロだったから初めの勉強内容としては、当然のことだろう。
この世界は、スエラという惑星で、ダークネスワールド―闇の世界―に浮いているらしい。
ダークネスワールドには、他にも惑星なんかが浮いていて、月と太陽も浮いていて、スエラは太陽の周りをぐるぐる回っている。
だけど、星はダークネスワールドの外、トゥウィンクルワールド―輝きの世界―に浮いている。
トゥウィンクルワールドとダークネスワールドは交わる事はないんだけど、星の輝きは強力で、スエラにも届く。
トゥウィンクルワールドやダークネスワールドは、詳しい事は未だに不明な点が多く、学者が頑張っているとのこと。
トゥウィンクルワールドは、輝きの世界。
だから、そこにある星には、何か特別なものがあると言われている――そう、シオは呟くように言った。
どこか、不満げに、悲しげに――――。
なんで、シオはあんな口調で、言ったんだろ?
それは、数あるのうちの言い伝えの、1つでしかないのに。
それとも、何か意味があるの―――?