なんで、なんでしゃべってるの!?

あわあわと声にならない言葉を発していたら、白猫はあたしを見て微笑んだ。


・・・・・・猫って、微笑むんだっけ・・・?



意外にも色っぽいその微笑みに、何が何だかよく分からなくなった。

というか、もう、全てが分かんない。


なんで微笑めるのかも。

なんでしゃべれるのかも。

なんでここにいるのかも。


頭が痛くなってきたところで、白猫は言った。

可愛らしい声で、悪戯っぽく。


《そろそろ種明かしとしましょうか。いい加減、可哀想になってきたもの。

ちゃーんと見てるのよ?お姫様♪》



何を見てるの?と、思いつつぼんやり白猫を見やって・・・目を見張った。


ぽんっ

というような、風船が割れたような音の後、白い煙が白猫を覆ったんだ。


白猫に、白い煙。


どうなっているのか、分かるわけないじゃんかっ!

何を見るんだよ結局!!!


キレ気味に、その煙を睨んでいれば、ゆっくりと・・・けれど着実に煙は消えていった。




そして、残ったのは――。




あたしは、ポカンと口を開く羽目になってしまった。


だって、白猫がいたであろうところに・・・・・・

・・・1人の、可愛い女の子が立っていたんだもん。