目的?


「その"目的"は、"リアを外に出すこと"か?」

静かな声で聞いたのはソウ。


あたしを、外に出すこと・・・?

未だに話の読めないあたし。一体どうしてあたしのことになったのか。


「まぁ、それが大前提だろうな。」


「じゃあ、最終目的とは、なんだ?」


「それは・・・いやー!まだ言えないなぁ~」

アハハとレオが笑った。


・・・・・・って、え?言えない?


「なんで?なんで言えないの?」

ヒルゥが追求する。


レオは笑ったまま、あっさりと言った。

「だって、俺とお前らって、仲間じゃねーじゃん。
っつーか、むしろ敵?」


その言葉に、シオもソウもヒルゥもぐっと詰まった。
ついでに、あたしも。

仲間じゃない。
あたしは敵ではないんだろうけど。

でも、仲間じゃない。
しいて言うなら、知り合い。

その事実が、なんだか無性に寂しいと感じた。
当然のことなのにね。



「ま、そんなわけだから、俺も言いたくないことは言わない。

っつーか、いい加減了承してくんない?
リアを外に出すことに。

ここに閉じ込めたって、何かが変わるわけでもないんだしさ。」


レオは、急にまた、感情の読み取れない顔になった。
無表情。ポーカーフェイス。

レオらしからぬその表情に、また混乱してしまった。