ほわりと温かくなった心。

あたしって、かなり単純なのかもしれない。



「ありがと、嬉しい・・・」


えへへと笑って言えば、レオは、優しくあたしの頭を撫でてくれた。

そんなことも、無性に嬉しくて、頬の筋肉が緩みまくった。


自分のことで、精一杯なあたしは・・・

シオとソウとヒルゥが、苦しそうにそんなあたしを見ていたことに、全く気付かなかった。



「リアはさ、笑ってればいいんだよ。そうやって、いつまでも、笑ってろよ・・・」


愛しそうに、切なそうに、レオがあたしを見ていたことにも、全然気付かなかった。




フゥ。と、エリザベスが、息を吐き出した。

ため息にも見える、呆れたような呼吸。


《そろそろ、いい加減に本題入りなさいよ。》

イライラと言ったエリザベスに、その場にいた全員がハッとした。


そうだ!そうだよ!

なんかあたしのことをここから出すとかなんとかって・・・・・・



思い返したとき、キッパリとした低い声がした。

「申し訳ありませんが、リア様がここから出る事は、禁じられております。
諦めてください。」


・・・・・・シオ・・・。

あぁ、やっぱアンタはそう言うのね!

分かってたけどね!分かってたけどね!!!



「禁じられてる?んなこと知ってるよ。

伝説は伝説のままに・・・ってことだろ?
確か、国王の意向だっけ?」


サラリと言ったのは、レオ。