けれど。

目の前にいる人は、紛れもないレオで。


何が何だか、解らなくなってくる。



「あぁ、大体予想はついてる。リアのこと、だろ?
けど、話すことなんて、あんのかよ。」

ソウが、低い声で言った。


あたしの、こと?


混乱した頭の中で、必死に話についていこうとしたけれど、なんであたしのことなのか、よく分からなかった。



「あるよ。まぁ、簡潔に言っちゃうと。
リアをここから出そうぜ、ってこと。」



レオの一言で、あたしとソウ、ヒルゥ、シオがピタリと固まった。



出す?ここから?あたしを?


「・・・なんで?」

思わず、疑問が口から滑り出た。


レオが、あたしを見て、首を傾げた。


「なんでって・・・リアは、出てみたくないの?」


「いや!出てみたいよ!うん!でも、なんでいきなりレオが言うのかなって思って・・・」


しどろもどろ説明すれば、レオは「あぁ」と納得したように呟き、ニッと笑った。


「だって、リアには笑っててほしいから♪」


その一言に。明るい笑顔に。

胸がトクンと高鳴った。



あ、なんか、すごい嬉しい・・・・・・。