「………今回のは全部俺のせいだっていうのか?
それで俺は玲奈のことを守ろうとしてないと?」



怒りに燃える涼。


違う。



涼に責任があるわけないんだよ。



私が勝手に好きになっただけだよ。


涼が守る義務とか、そんなことないよ。



そう言いたいのに……


声が出ない。




「…………そうだよ。」



愁くんは言った瞬間、後悔したようだった。



なぜなら……愁くんが頷いた瞬間、涼が哀しそうに笑ったから。




今まで見たことないくらい、哀しそうで苦しそうで泣きそうで……


見た瞬間、私の胸が締め付けられた。