扉の向こうは長い廊下だった。人形は木で出来た球体間接をきいきいと鳴らしながら、薄暗い廊下を歩いて行った。時々、窓の向こうから獣の鳴き声がして、人形は心細く思った。
しばらく歩いた後、扉が少し開いた部屋に出くわした。

「ここには何があるんでしょう。もしかしたら、新しいお友達が増えるかもしれない」
人形は期待に胸をふくらませて、中に入ってみた。そこには大きなベッドがあり、上には誰かが横たわっているようだった。
「こんなに大きな人形、初めて見たわ!」