「じゃあ椎木のことは、もう何とも思ってないんだ?」



ドキッとした。



そのことも、唯には言わなきゃ。



あたしが昨日、椎木くんに何をされたか、何を言われたか。




「唯、そのことなんだけど……」



「三枝」



あたしを呼ぶ、心地よい声。
穏やかな笑顔の青葉が、あたしの席に来た。




「……青葉?」



「そのことなら、俺から話す」



「え……」




話を聞いていたのか、
あたしの隣――椎木くんの席に座る。




まだ椎木くんが来てないことに
ホッとしながら、内心ドキドキ。