握手をしていた手を止めた3人の顔を一人一人見る。
抱いていたマナカを降ろし、腰に腕を回しマナカを支えると、
オレのまわりに何も言わず集まった3人。
ファンのみんなをぐるりと見て、
「オレとオレたち4人のファンのみんなに聞いてほしい…。
オレ、立川 潤は、オレを応援してくれるみんなが大切だ。
みんながいないと、ここまでやって来られなかったし、これからもやっていけない。
だけど、それ以上に、オレの愛するマナカが大切で、一番守って行きたい存在なんだ。
人生でこんな思いになったのは、このマナカ一人だけなんだ。
だから、オレがマナカを一番に守ることを許してほしい。
お願いします。」
オレとマナカを見守るファンのみんなに頭を下げた。
すると
パチパチと、拍手が鳴りやがて大きな拍手となった。
「てか、先輩!! 一人でカッコつけんなよっ!!」
「ここにいるの、おまえ一人のファンばっかじゃねぇぞっ!」
「ったくっ!! そんな潮らしいの、潤らしくねぇぞっ!いつものオレ様はどうした?!」
勝哉、柿谷、君塚、それぞれがオレに向かって文句を言った。
「フッ、お前ら、言ったな!
オレが守るヤツは、一人、いや、二人しかいねぇんだょっ!!なんか文句あるかっ?!」
マナカのお腹のあたりに手をあてて、さすりながら
オレは、マナカに、長いキスをした。
囃し立てる声と、拍手や笑い声がいつまでも鳴り響いていた。
END
2016.4.7
紫 まこ