「二郎ちゃん、こっちよ!」

駅の改札を出ると、手を振りオレを呼ぶマサコを見つけた
ちょうど、帰宅ラッシュの時間だから、人混みをすり抜けマサコの場所へ辿り着く

「マサコ、一体どうなってんだ?
何があったんだ?」

マサコが迎えに来てくれた車の助手席に乗り込み、状況を聞く


「そうね、順追って話すと…」


今日、オレと別れて電車で帰ったマナカ
こっちの駅に着いて改札を通ったところで、数人の女子高生に声を掛けられた

その姿を、電車に乗ろうと駅に着いたバーバラ、ミサト、リョーコが、見かけたそうだ

心配になった三人は、見つからないように距離を置きながら尾行した

そして
駅の自転車置き場に連れて行かれたマナカは、女子高生たちに
何か、イチャモンをつけられ出した

これは大変だ!と
三人はそこへ近づいた時…

女子高生の一人が、マナカの頬を叩いた…

そして
そのまま、マナカは、地面に倒れ込んだ…

大変なコトになった!と三人は
救急車を呼び、女子高生たちを
駅員さんに引き渡し
今は、病院のマナカについてくれている


オレは、どうしようもないくらいの怒りと悔しさと後悔と
いろんな感情が渦巻いていた

「マナカに危害加えた女子高生って…」

「…詳しいことはわからないけど、おそらく…」

そう、オレのファンだ…

こんなことが起こるなんて、考えが甘かった
マナカを一人で帰したことを
悔やんだ…