私の名前は、ユズ。

ある日、道に迷った。

そして見つけた。運命のお店。

看板に、【トランプ屋】と書かれていた。

ちょっと、古びた感じの店で

何か惹き付けられるので、

ただ好奇心で入ってみた。

中に入ってみると、男の人が一人。

ネームプレートには、サクと書かれている。

サクさんの眼は、不思議だった。

眼が離せない。

ちょっと、青みがかっていた。

外人かな…。

「いらっしゃい」

そう声を出したサクさんは、

とても大人びていた。

サクさんのこともっと知りたい。

そうとも思った。こんなの初めてだった。

『こんにちは。何のお店ですか?』

「逆に質問して良い? 
 何でこの店を見つけ出せた?」

サクさんの言ってることがよく分からない。

「迷ったか」

フッと見せた、サクさんの笑顔はとても暖かかった。