「さっきあなたが体験したとおり、そのベルトにはTF細胞の暴走を抑える機能が備わっています。それだけではありません。ベルトを巻いた人間の意思で、TF細胞の力を自由に引き出すことができるのです。ベルトを巻いた人間が、変身したいという意思を強く発すると、体内のTF細胞が皮膚の表面に出て形を変え、アーマー武装となり、身を包みます。それが、TFシステム。私達科学班と、あなたの父親の技術をあわせて生み出さした、豆腐の兵器です。TF細胞との融合に成功した強化人間に、それをつけさせる予定でしたが・・・・・・」
ユウ・Uーが言葉をひきついで言った。
「俺達は、試作品のそのベルトを所長に見せるために、今日ここを訪れた。そしたら、・・・・・・この有り様だったってわけだ」
崩壊した家。
倒れて動かない親父。
逃げ去るクモシダバー。
そして、発狂し、浮浪者に襲いかかろうとしたおれ。
それを見て、状況を一瞬で理解した餅は、ユウ・Uーに、おれの腰にベルトをつけるよう指示したという。
そして、今にいたるというわけだ。