「あと、拓也に話さなきゃいけないこと、もう1つあるの・・・」



私は震えた声で拓也にいった


「私ね、中学の時、いじめられてたの」


拓也はバッとこちらを向いて驚く顔をしたけど

私が優しく微笑み返すと


また前を向いた。


「あのね、私すっごく地味でダサ女で、地味子ってのがあだ名だったの」


「それで、それで、レイプされそうになったり、金属バットで殴られたり、」


涙が落ちた。


その瞬間、ふわっと拓也の香りに包まれた。


「・・・ごめん」


拓也が強い力で私を抱きしめる。

ごめん、ごめんと何回も誤る。



「俺、てっきりお前そんな格好してるから遊んでんのかと思って・・・」

多分拓也はあの日のことを話してるんだ。

あの、わたしが田島秀にやられた日のこと。


「ううん、私が悪いの。」



「・は・・あ?」



拓也は驚く



そうだよ、だって私がこんな格好したりしなかったら


あんな目に合うことなんてなかった


拓也と一緒に帰ることなんてなくて


片瀬杏奈ともあうことなかったんだよ