その日の帰りだったの、


こんなことになるとはおもわなかった。




・・・


「よぉーし、帰ろ!」


「じゃあ俺も帰ろ」


拓也も席を立った



「あの、なんで、拓也も今?」


怪訝そうに聞くと

「お前と帰りたいから」


最後にハートを付けそうなくらい

甘ったるい声を耳元で囁かれた。



ぞわわわわ


全身に鳥肌。


き、きもちわるい!!



「あ、あたし急いでるから、」


「お、俺も急いでたんだよ、ちょうど良かった」


なにを言ってもこうも簡単に

言い返される。


きにいらない男!


でもやっぱり私、拓也のことすきなのかもしれないんだよね。


なんだかんだ言って。


「もも、ここよってかね?」


するとそこは、ラブホテル。


「ありえないから」


きっぱり断ると、

「もしかして桃、まだ処女?」


カアアアア。



顔が赤くなっていくのが自分でもわかった。


「なわけねえよな、高1にもなってヤってねえ女がここの高校受けてるわけねえか、」

私たちの通ってる高校は

不良がおおい地元でも有名な高校。


ここは学費が安いから経済的に楽なの。


だからここにしたの


制服もかわいいから


「ってことで記念にしてく?(笑)」


なんだか無償に腹が立つ。