もしかしてナナって拓也のこと好きなのかな?
そう不思議におもってナナを見てると
「あっ、違うよ!私はそんな別に・・・」
かあああ、と顔を赤らめていったナナ。
すきなんだね
なんだかざわざわする
「で、でも、桃のジャマとかしないからね!」
「いや、私、拓也なんてすきじゃないよ!!」
「またまたー!嘘ばっかり!」
「フーン、拓也なんて好きじゃないしかあー」
背後から声が聞こえた
やたらと「なんて」を強調するから
ものすごく根にもってるみたい
「た、拓也!」
「俺ら付き合ってるのにそれはなくねえ?」
「な、あれは冗談でしょ!」
「当たり前だろ、」
にやにやとわらう拓也。
なんだ付き合ってなかったのか。
がっかりー・・・・なんて!
なにそんなことおもってんのよもも!
しっかりもも!
心の中で自分を自分で応援して、
深呼吸!
「でもほんとももってかわいいよねえ~」
そういってほっぺたをツンツンするナナ。
それはそのはず。
自分で言うのもなんだけど
わたし、入学式の日までに
ー5キロもやせたし、
肌も綺麗にして
髪の毛だって栗色に染めて
本当に頑張ったの。
もう地味子なんていわせないために。