「わ、綺麗…」
病院から少し歩くと白をメインとした校舎がみえた。
ここが真奈ちゃんたちの学校らしい。
校門には“双葉東高校”の看板の隣に大きいバルーンで文化祭と書いてある。
風船でできたアーチを通ると、そこにはたくさんの人。
「わー、結構賑わってるねー♪」
恵ちゃんが嬉しそうに言う。
「あ、紗葉、受付しなきゃ。俺も一緒に行くよ♪」
「うん、…ありがとう。」
受付と書かれた貼り紙をしてる机に行くと、綺麗な女の人が紙とペンを渡してくれた。
「ここに、名前と年齢書いてくれればいいだけだからさ。」
彼に言われた通り、少し緊張しながらひとつの欄に私の名前と年齢を書いていく。
「はい、できました…」
「朝日奈紗葉さんですね、今日は文化祭楽しんでください。」
おずおずと紙を渡すと、綺麗な女の人に微笑んで言われた。
「は、はい!」
「ふは、紗葉緊張しすぎ。さ、行こう。奏多たち待たせてるし。」
そう言って笑う彼に、
「うん!」
私も笑ってた。