「…わかんないよ。あんたの気持ちなんてわかんないよ。」
握ってる拳に力が入る。
「でもあなただって私の気持ちわからないでしょ!?死ぬ恐怖に怯えて、7年間ずっとずっとそうしてきて。
明日死ぬかもって、いつ死ぬのかなって怯えて。
追い続けてた夢も無理やり諦めさせられて。
7年前からずっとずっと1人で病気と闘ってきた。
いじめとかそんなのだったらいいじゃない。
自分次第でどうにかなる。
抵抗したら相手だってひるむかもしれない。
でも、こっちはどんなに抵抗したって、どんなに偉い人が治そうとしたって、
どんなに生きたいって思ったって、終わらないんだよ!
いじめだって永遠に続くわけじゃないでしょ?
社会に出て、大人になって。それでもまだいじめがあると思うの?
永遠にはないじゃない、その時限りじゃん。それでこれから何十年の命捨てるの!?
…私には、その大人になるなんてことも出来ないんだから。
大人になる、なんて未来ないんだから!」
いつの間にか、私の頬には涙が伝ってて。声が震えてた。
でも、もうそんなのどうでもいい。
「いっつも神様を恨むよ!どうして私なのって!
夢もあるよ!生きたいって気持ちだってあるよ!
この世には自殺する人だっていっぱいいるのになんでって!
罪を犯した人だっていっぱいいるのに!
ねえ私なんかしたかな?なんか神様に罰が与えられるような事したかな?
小3の時、なんてまだかけ算だって覚えたての時に、がんです。なんて言われて、
納得できると思う?
早めに治療すれば治るって言われて。
結局、…治らなかったよ。」