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「…奏多に今なら同情する。」
あのあと、衣装レンタル屋さんに行くことになり、
真奈ちゃんに言われたとおり彼の写メを送った。
「でも、すっごく美人さんだったよ?」
「…喜んでいいのか、わからないです。」
なんていいながら廊下を歩く。
女装をとった彼はいつもの彼で、
…やっぱなんかドキドキする。
…そういえば、彼、すっごい顔整ってるな。
ぱっちり二重に通った鼻。
自然なふわふわの柔らかそうな黒髪。
目は大きいのにくしゃって笑って目を細める。
…美少年だな。
なんて思っていたら、
「きゃあああああああああああああああああああああ!」
突然、誰かの悲鳴が窓から聞こえてきた。