あたしは、昼休み、止める菜子たち3人を説得して、体育館倉庫へきていた。
「…うぅ、いないじゃん…」
そんなこと思ってたら、後ろからじゃりっと砂を踏む音がした。
「あ、もう来てた?」
うわぁ…嫌みな言い方だな…
「あ、あの、あたしに何か用ですか?」
その瞬間、リーダー的な子が目をつり上げた。
そして、胸ぐらを掴まれた。
「ねぇ、あなた、蒼のなに…?」
…蒼って、片桐くんのこと?
「え、えっと…なんだろ?バイト仲間?」
「いい加減にして!」
あたしはバンっと突き飛ばされた。
いった…
膝から血がでてる。
もうっ、なんでそんなことするのよっ
「ただのバイト仲間なら…蒼には気安く話しかけないでね?
あなたみたいな庶民が…声掛けていい相手じゃないのわかる?」
庶民…かぁ。
まぁ、顔は平凡以下だからしょうがないけど。
「媚うろうとしてんの、見え見え」
そ、そんなこと思ってないし!
自分じゃないの!?
……なんてこと、口が裂けても言えません。