その夜
カズがきてくれた

二人は当然のように
体を重ねた


―カズ カズ
大好き―

舞は心の中で
何度も繰り返した

カズに届くように

甘い時間が流れる


けれど終わってしまえば
一気に甘い空気は吹っ飛んでしまった

舞はそんな空気を
降り払うかのように

煙草をくわえ
カズに尋ねた


「喉乾いたね
アイスあるよ」