「ったく・・・・
変な男に
引っ掛かりやがって・・」


帰り道、呆れた様子で
私に、そう言ってくるけれど


言われてる私本人は
どう返せばいいのか分からず
ただ、黙って歩くしかできないわけで。


家に帰り
2人で鍋を囲み
湯豆腐を食べてるけれど
その空間に会話というものは存在せず、


ただ、テレビの音声が部屋に響き
グツグツという鍋の音のみの空間・・


黒崎伸治という男の性格は

さっぱり分からない・・・。



そんな中、


ピンポーンっ



2人の箸は止まり

思わず、目を見合わせてしまった。


「誰か来たな・・?」


「来たみたい・・?」


「希、行け」


行けって・・・

命令ですか・・・・


まぁ・・・居候の身なので
命令には従いますけど・・・