「敬語使ったら
どっか、そこら辺に
捨てるからな?」


「へ!?」


そう言うと
車のエンジンをかけ
走り始めた。


すべてのモニターに
DVDの映像と音楽が流れ

こんなに画面がついてて
普通に運転できるなんて・・・


眩しくないんだろうか・・・


と思いつつ、
黒崎伸治の方を見ると


「ん?何だ?」


視線を感じたのか
目が合ってしまい

とっさに目をそらし
窓の外に目を向けた。


「そんじゃー、ひとまず・・・
休憩っつー事で」


そう言いながら

車は、想像すらしていなかった場所へと入って行く。


「え?え?ちょ・・・・!?」


駐車場に車を停め
ドアを開け降りる黒崎伸治を追いかけるように
外に出ると


「落ち着いて話できねぇだろ?
ほら、行くぞ」


私の手を掴み
そのまま
ラブホテルの中へと足を踏み入れた。