「待たせて悪かったな」


「いえ・・・大丈夫です」


「あー・・・場所変えて話すか?」


そう言いながら
歩き始め
その後を、ゆっくりとついていく。


けれど・・・

突然足が止まり

私の方を振り返ると、


「やっぱ、車行くか」


「車・・・?」


「たまにはいいだろ?」


たまにはっていうか・・・

黒崎伸治の車自体
見た事ないのだけど・・・


よく分からないけど、

ひとまず、後をついていくと
駐車場らしき敷地に


黒に天井だけが赤という
シンプルなのか派手なのか
よく分からないカラーの上に
絵らしきものが
長いワゴン車全体に描かれている車が
駐車場に停められているけど・・・


というか・・・・


車が長すぎて
枠線内に収まってないし・・・


まさか・・・・
この車・・・?

いや、まさか

こんな・・・


車高は低い上に
変なエアロが
前にも後にも横にもついていて
今にも変身して空でも飛ぶんじゃないかと思ってしまうような車は
さすがに・・・・


どっか連れ去られて
山にでも捨てられそうなイメージで
絶対、近寄りたくない車だけど・・・