「彼女がベッドに
スヤスヤと寝てた・・・」


「は?」


そう返ってくると思ってた。


「だから、寝てたの!
私達が寝てた
あのベッドで!」


「ちょ・・ちょっと待て。
私達が寝てたって・・・
つー事は・・・あれか?
その・・・
その家の主は
そういう関係だったって事か?」


「へ!?」


「一緒に寝てたって
そういう事だろ?」


それは・・・・


「そういうんじゃない・・」


「ますます
意味分かんねぇんだけど?
あーなるほどな・・・
・・・要するに
その男に惚れてるって事か?」


「・・・・たぶん。」


「彼女持ちの男に惚れちゃイカんだろ・・・」


「そんなの・・・・
好きになりたくてなったわけじゃないんだから
仕方ないじゃん・・・」


「だな・・・・」


そう言いながら

優しく頭に手を置くと


「手紙でも電話でも
彼女に伝言でも
何でもいいから
世話になった礼だけはしといた方が
後々、後悔しねぇんじゃねぇか?」



そんなの・・・分かってる。


分かってるよ。


でも・・・・・


どうすればいいのか

分かんない。