所詮、心配してる雰囲気を出してる叔母さんだって、俺の幸せを奪った敵だ。
つか、何で今更。
何で家に来てんの?
勝手にリビングに入ってきてんの?
わけわかんないんだけど。
でも、俺は“いい子”だから。
そんな本音、誰にも言うつもりはない。
“いい子”であり続けるつもり。
疲れない限り。
でも、叔母さん。
そんなことより俺は、あなたに聞きたいことがあるんですよ。
「叔母さん。妹は、元気ですか?」
「……え」
「俺の妹です。叔母さんが養子として引き取ったんですよね?」
あの日、俺が2人の会話を盗み聞きしていたこと、叔母さんは気付かなかったのだろうか。
だって、思いっきり目が泳いでるし。