気分が下がりながらも、ふと、ドアノブを回してみた。
すると。
――ガチャッ!
「!?」
あ……開いてる。
まさか本当に、かけ忘れてんの?
あーあ、無用心だなぁ。
そう思いながら、内心すごく喜んでいる、素直じゃない俺。
目指していた屋上を見るため、ドアを開いた。
そこには。
「……?女?」
誰か、先客がいた。
ここから見る限り……女であることに間違いない。
高校生ぐらいで、茶色が混ざったロングヘアーの女が、屋上の真ん中で、大の字で寝転がっていた。
服装は……あれは、ぱ……パジャマ?
パジャマみたいな。スウェットみたいな。
今にも眠りにつきそうな、ラフな格好だった。