今の時刻は、16時27分。



それに土曜日だから、通学路には誰もいない。







誰にも会わずに行けるんだ。






こんなチャンス、二度とないはず。



だったら……。








「……屋上、行ってみたいな」








行きたい場所。


そう考えると、一番に浮かんだ場所だった。





それに、勝手に足が、学校方面に向かっていた。








本当はあたし、学校自体はすごい好き。




校舎も校庭も、大好き。






行くと、すごくワクワクするんだ。







でも、同級生やクラスメイトに会っちゃうから……。



あんまり行きたくなかった。








だから……今、ものすごくチャンスだ。