―――ガラガラッ―――
「ヤッホー」
「…とか言うガラじゃないくせに」
初めて会った日から、約2週間が経過。
あの日から毎日――圭伍くんはあたしの病室に来るようになった。
「うわー。そこ突く?お前のために――」
「あーはいはい。ありがとうございます、藤堂圭伍くん」
「んだよその棒読み具合。結構グサって来るんだけど」
「どうでもいいから」
あたしと圭伍くんは、ここまで毒舌を吐けるぐらいの仲になっていた。
いや、仲っていうか…何か毎日来てくれるから、自然とそういう感じに――ね。
「はいコレ。見舞の花」
「うわぁ!意外!圭伍くんって、こんな気遣い出来るんだね!」
「…お前俺をどんな人間だって思ってんだ」
「最低最悪な人間。人をいじって楽しむドS」
「……」
今日は、ひまわりの小さな花束を持ってきてくれた。
本当に意外。
こういう気遣いは上手いんだから。
顔も結構イケメンだし、スラっとしてるし、こういう気遣いまで出来るって
……相当、女の子からモテるんだろうな。
まっ…まあ別にあたしには関係ないけど!
こんな毒舌最低ドS男のどこがいいんだかっ。
関係ない、関係ないっ!