あの時、屋上で聞いた声。


悲しさが溢れ出ている声だった。






その、“ルイ”の声を聞いた瞬間――








――ドキン…




「っ…?」








待て。


今の“ドキン”って何だよ。





??





自分自身も訳分からなくなってる。




何なんだ、俺は。


何なんだ、コイツは。








黙って、心の中の俺ともめている最中。





“ルイ”は、一人で勝手にしゃべり続けてて。


俺、まだ何も言ってないのに。





そして、勝手に俺とまだ顔を合わしてもないのに、一人で話を終わらせてしまった。