こんな広い病室に、あたしと内山先生二人しかいないけど……。
すごく、安心できたんだ――。
「……っ、うっ……」
「……そんなことがあったのか……」
あたしが話し終わると、先生は、掴んでいたあたしの肩をゆっくりと離した。
落ち着いた声のトーン。
さすが、先生は大人だ。
取り乱したあたしに、落ち着いて対応してくれる。
あたしが座っているベッドのそばに座っていた先生が、突然立ち上がった。
「……内山先生?」
そして、ドアのところに歩き始めた。
もしかして……もう、行っちゃうの?
そんな、あたし強くないよ。
一人なんて嫌。
怖くて怖くて……押しつぶされそうな気持ちになる。
いつまた発作が起きるかわかんないし。