そんなこんなで、なんとか十二時前には無事ゲームをクリアする事が出来た由希と凌空。
(うー…。体痛い)
だが集中のし過ぎで、由希の身体はガチガチに固まっていた。そんな身体を解す為、由希は身体を伸ばす。
凌空はというと、開き過ぎて乾燥した目を潤す為、何度も瞬きを繰り返していた。
「スチルはまだ何個か残ってるけど、一応はクリアー!」
「ああ゙ー…よかったなぁ〜」
「うん! よかったよかったっ。人間やれば出来ない事はないね!」
「俺の目は犠牲になったけどな…」
体の骨をボキボキと鳴らしながら、スッキリとした表情で見る由希に、凌空は未だに目をパチパチさせ目頭を押さえている。
(やっぱり、やり過ぎだったよね…)
流石にそれを見て由希も、少し浮かれ過ぎたと反省。
本当は今日中にゲームをクリアする必要等無い。
ただ十二時になった時の事を思うと、わくわくうずうずしてしまい、凌空の驚く顔や、喜ぶ顔を想像したら由希のテンションが上がってしまったのだった。