「由希、今日中ってまさか夜通しじゃねーよな?」

「えー? そんな訳ないじゃーん。十二時までには終わらせるの!」

「そーだよな! まさか夜通しするわ……はああ?! 十二時まで?! 今何時だと思ってんだよ?! 余計無理じゃねーか!」

「大丈夫大丈夫ー! スキップして更にスキップすればおーけー」

「おーけーじゃねーっつーの!!」


怒りながらぶつぶつ文句を繰り返す凌空。その反応が由希は面白かった。

だが未だ、心の何処かでは拒否している想いがなんなのか、気になってならない。




ーーー……
ーー…

「終わったー! なんか達成感!!」

「目、が、シパシパする…」


あれから五時間三十分程経った十一時三十分。

大騒ぎする凌空を放って置いて、由希がどんどん進めたストーリー。

時折由希が選ぼうとする選択肢を、凌空が横からコントローラーを奪い、違う選択肢を選ぶ事もしばしばであった。