「まーいいんじゃね? ほら、ゲームやらねーの?」
「そ、そうだよね! あっ、今日中にクリアするんだった!」
「はあ?! 無理だろ!」
「さあがんばろー!!」
「だから人の話聞けって!!」
怒鳴る凌空等お構い無しだと言う様に、由希はケラケラ笑いながらゲームを進めて行く。
だが、未だ文句を言う凌空には見えない様、由希は顔を歪め自分の髪にそっと触れる。
由希の肩程まで伸びた髪は、定期的に切り肩から下に伸びない様にしいた。
しかしどうしてそうしているのかは、由希自身にも分からない。
ただ、由希の心の奥。
深く深く見えない所にある想いが、拒否しているのかもしれない。