「ったく…」


天翔はあたしを抱き締めると、ハァとため息をついた。


「お前らがいないからだろ!?」


聖夜はむくれる優実を後ろから抱き締め、天翔に叫んだ。


全く…この二人も相変わらずだな…。


「そうそう、二人で一緒にいたの?」


「あぁ、確かに」


ふと不思議に思って聞いてみた。


「えっと…」


「倉庫の前でたまたま会っただけ」


優実の言葉に重ねるように天翔が続けた。


「ふぅん…」


ちょっと天翔の目が泳いだ気がするけど…。


気のせい…?


「それより、どっか行くか?」