「あ、そうなんですか…」


表情を変えない俺にビビったのか、優実の友達は納得してくれた。


「じゃあ、あたし約束あるから。バイバイ、優実」


「うん! バイバイ!!」


そう言うと、優実の友達は逃げるように去っていった。


「ねぇ…天翔?」


「あ?」


腰を下ろした優実は、不思議そうに俺を覗きこんだ。


「聖夜も美桜も来ないよ?」


「わかってる。でも、ああ言わないと変な風に誤解される」


「…? そっかぁ…」


優実はまだ納得しきれてないようだったけど、俺は何も言わなかった。


説明してる時間が勿体ない。


早くこの状況を脱出しなければ…。