…あの大きな扉が、

開かれた。



「架綾は…架綾は!?」



医者は、暫く時間を置いて、喋り出す。



「…一回、意識が無くなりましたが、行きなり意識が戻りました。」



それから、坦々と話す。


「今、意識はありますが、喋ることなどは、無理に等しい。」



「生きて…るんですよね……?」



「生きてはいます。」