「速かったね!」


樟葉「懸。」


懸と呼ばれた少年は、女の子のような可愛らしい顔で、その顔立ちは犬を思わせる。


「その方が“姫"?」


樟葉「美矢。」


美矢という少年も、女の子のような顔立ちで、その顔はまるで猫のようだ。


樟葉「そうだよ。生徒会メンバーの紹介を致します。僕は副会長の桜 樟葉と申します。」


「会計の根子 美矢です。」


「書記の犬山 懸です!」


「会長はだれなのよ。」


樟葉「会長は貴女です。」


「わたしが?なんでよ。」


樟葉「貴女が“姫"だからです。」


「“姫"?だからわたしはひめじゃないわよ。」


樟葉「ごく稀に、妖を従えさせる事のできる程強い霊力をもつ人間の女性が生まれます。それが“姫"です。」