「しぃ、澪にちゃんとつかまって?」

そんなアタシにさっと手を延べてくれる澪君。

「あ、ありがと」

アタシはその澪君の手に掴まって、そろそろと立ち上がる。

「しぃってスケート滑れなかったんだねぇ」

「お恥ずかしながら・・・・・・」

澪君にしっかり掴まっても足はカクカク。

「ふふふー。ちょっとは澪のカッコいいところ見せれそうー」

そんなアタシを見て澪君は何でかご満悦。

え?そもそもアタシら何してるかって?

補習を逃れた澪君と約束通りのデートですよー。

澪君がスケート行こうって言うからきたけど、情けないかなアタシは全然滑れないんですよねぇ。

「澪にしっかり掴まっててね」

澪君、アタシの手を握ったまますーって滑り出す。