「えへへ、しぃのお陰だよー」

そう言ってぎゅーってアタシに抱きついてくる。

あぅぅ、嬉しい、確かに嬉しいけど！

澪君が補習じゃないのも、ぎゅーってしてくれるのも嬉しいけど！

「廊下ではやらないでってばぁ」

アタシ、ぐっと澪君をひきはがす。

周囲の視線が何か痛い・・・・・・。

さっき何だろって感じで見てた子達が何かニヤニヤ見てるしぃ。

「あぅ、ごめんなさい」

澪君もそんな周りの目にようやく気付いたのか真っ赤になって謝ってくるし。

「椎名いいなぁ、そんな可愛い彼女いてさー」

「いや、一応あれ彼氏だって」

通りがかりのクラスメートからはそんなお言葉まで頂戴。

皆分かってて言うんだもんなぁ。