帰る時間になりページを見ると数ページしか進んでいなかった。
城田くんに謝ると、大丈夫と言ってまた笑う。

「伊坂はなんで図書室にいつもいんの?友達と遊ばないの?」

その問いにドキリとする。もちろん、悪い意味で。

「本読んでる方が、楽しい」

「ふーん、友達つくらねぇの?」

「人と仲よくなるのはむずかしいし、こわいから...」

自然とうつむいてしまう。城田くんの次の言葉が、反応が、こわい。