「図書室いつもいんの?」

「う、うん。来れる日は、来てる」

いつのまにか横の席に座り、本を読む私をじっと見ながら質問をしてきた。

じっと見られるとか落ち着かない....。



「図書室好き?」

それは、本が好きかどうか、ということだと思って
好き、と答える。

「ふーん、おれと一緒だ。おれは、このフンイキが好き。あたたかいフンイキ」

「あたたかいフンイキ?」

「うん、お日さまの光が窓から入ってるかんじとか、本のあたたかさとか、そんなのぜんぶまとめて好き」

「....そうなんだ」

城田くんは目を輝かせながら図書室の魅力を語った。
そのおかげで読み終わることはできなかったけど、でも、その語る姿に惹かれていった。