そして、もしかしたら、さらにひどいもめ方をしていたかもしれない。
「もう、いいって。終わった事だし。佐和子だって思い出すの嫌でしょ?」
「うん……」
「じゃあ、これでおしまい」
私はそう言ってまた、ポテトをつまんだ。
「……やっぱり、私も強くならなきゃなー」
「え?」
私のつぶやきに、佐和子が顔を上げる。
「なんか、足手まといになってる感じがしてさー。ほら、護身術でも習おうかなって」
「えっ……。それはやめたほうがいいんじゃない?だって、天堂君、無茶苦茶強いわけだしさ……」
「そう?」
「うん、やめたほうがいいって、天堂君も言うと思うよ……?」
「ああ、それはやめておけ」
佐和子と話した内容を朱雀に言ったら、即却下された。