「その頬、殴られた?」


「別に。ちょっと怪我しただけ」


陵くんはへぇ、と返す。



「そんなことより隆裕!」


「…アイツなら多分大丈夫だろ」


陵くんはそう言いながら、こっちへとかけ降りた。



「一階だよな?」


頷くと、手首を回す。


「…アイツだけに良いとこ見せてらんねーよ」



陵くんの向かった方を見てみると、


痛そうに地べたに転がってる人がかなりいた。