「秋穂ー」


棒を捨てた隆裕がこっちに寄ってきた。


「手じゃなくて…おいで」


両腕を隆裕が広げてくれた。



「やった」


飛び付くと、エアコンの温度下げる?なんて聞かれた。



「いーの。これで」



「はいはい。可愛いね秋穂」


「そういうのもういいから!」


隆裕の首もとに頭をうずくめた。