そのまま唇は爪へと上っていった。


「く、くすぐったいって」


「またアイス溶けちゃうよ?」


その言葉にアイスを食べると、手が口から離れた。



「夏場のアイスはおいしいね」



「あたしは冬も好き…だけど」



「こたつアイス?うまいね」



残りの一口を隆裕に渡した。



「?」


「なんか申し訳なくなったからどーぞ!」


そう言いつつ冷えた手を冷やすために片手を掴んだ。



「ありがと」