抱き締めていた腕がほどけて、


隆裕の上から逃げる。


「そんなの…」


「ん?」


「そんなことぐらい、電話とか してくれたらいつでもするし


これから飽きるくらいそんなことするから」



何言ってるんだろ。



でも、隆裕が喜んでくれるなら。


クシャッとした大好きな笑顔が見れるなら



ふとんがモゾモゾと動く。


隆裕の方を見ると枕に顔を埋めている。



「た…隆裕?」


「…」