エミリアはあたしの髪を丁寧にとかしてくれる。
「本当にレイナの髪は長くて綺麗な髪よねぇ」
「そうかな?」
「えぇ!黄金の髪色で細くて透き通ってる。こんな髪は生まれて初めて見たわ」
「大袈裟よ」
「いいえ、それにレイナはこの髪によく似合ってる」
「ありがとう。でも、エミリアも素敵よ?」
「お世話をありがとう。さぁ、出来たわ!早く朝食を食べなさい」
「お世話じゃないわ!あたしにとってエミリアは特別だもの」
「…レイナ。あたしも同じよ」
あたしは小さく頷いて、キッチンへ向かった。
テーブルには皆が揃っていた。
「遅かったな、レイナ」
「ごめんなさい」
「それでは、頂こう」
エミリアが作ってくれた朝食を食べる。
「美味しい、エミリア」
「ありがとう。でも、そんなに毎日言わなくてもいいのよ?」
「言いたいだけだから」
エミリアは微笑んだ。
「レイナ、食べたら直ぐ出発するぞ」
「うん」
朝食も食べ終わり、いつものようにお店に向かう。
「気をつけて行ってきなさい」
「はい、行ってきます」
ラバッドにマントを貰い、家を後にした。