「ああ~。それは、古田零(ふるたれい)さんですよ?」 京香がうっすらと微笑み、あたしを見る。 あたしが聞きたいわけじゃないし! あたしは、ちらりと横にいるゆきを見る。 「古田・・・零・・・。そうなんだ・・・」 なんだかぶつぶつ言って、一人で頷いている。 京香があたしの耳元に、顔を寄せる。 「なぜ、そんなことを聞いたのんでしょうか?」